もっと素敵な明日のために
今日の私ができること。
おはようございます。
「イーハトーヴのくすり箱」
管理人のネリです。
皆さんは夜に眠れていますか?
ネリは基本8時間睡眠…
もうちょっと減らしたいところですが
この時間が日中のパフォーマンスを
維持するにはベストのようです。
だけど、世の中には
「眠れない」人がたくさんいること…
医療現場にいるとヒシヒシと感じます。
今回はそんな、人生の3分の1を占める
睡眠について、にゃーゆるヴェーダ的に
語っていきたいと思います。
良かったら最後までお付き合い下さいませ♪
もくじ
1.良質な睡眠とは?
睡眠は大事です。
食事と同じくらい
人生の質に大きな影響を与えます。
睡眠中、身体は心身の修復や
記憶の整理を行っています。
また、成長ホルモンも分泌され、
疲れを取り、痛んだ部分の修復も
行われています。
「寝る子は育つ」は
科学的にも正しいのです。
日中に見たことや勉強したことを
脳に定着させたり、整理したりするのも
睡眠の効果のひとつ。
つまり、睡眠は脳と心と体の
休息とメンテナンス!!
良質な睡眠によって
よりパフォーマンスの高い
日中の活動を行うことができるのです。
2.西洋医学に見る不眠症の種類
そんな大切な睡眠に今、危機が!?
現代人は睡眠の質が落ちていると
言われています。
夜遅くまで仕事をし、
帰宅後もスマホ・パソコンで
脳は興奮状態…。
寝る直前までスマホなどの
明るい光…ブルーライトを
視界から取り入れた脳は
「昼間だ!」と勘違いして、
夜に分泌されて眠気を誘うホルモン
「メラトニン」の分泌量を
抑えてしまいます。
良い質の睡眠をとるには
眠る30分から1時間前から
ブルーライトの光を
浴びないようにするのがコツ。
テレビも控えるのが良さそうです。
そんな色々な手段を講じても
時に襲ってくる不眠症…。
不眠症には大きく分けて4つの種類があります。
- 入眠障害:寝つきが悪い
- 中途覚醒:夜中に何度も目が覚める
- 早朝覚醒:早朝に目が覚める
- 熟眠障害:時間は眠っているが熟睡感がない
まず、この見極めが重要。
それによって使う薬も異なってきます。
場合によっては組み合わさって
複雑化していたり、
隠れた体の疾患が影響していたりもするので、
色々やってみたけれど長い期間
「気持ちの良い睡眠が取れない」
という人は、
専門の医師に診てもらうことを
強くオススメします。
3.アーユルヴェーダにおける睡眠の考え方
ちなみにアーユルヴェーダでは
年を取ると睡眠時間は
減っていくとされています。
一日の中に時間があるように
一生の中にも時間があります。
高齢者は「ヴァータ」が増大すると共に
きちんと生きていれば
「サットヴァ」に満ちているとき…。
正しい「知恵」を持つことで
情報に振り回されず
本当に必要なものを見極める…。
「求める」ための活動量が減っていき
その結果、日常で必要とする
エネルギーが減っていきます。
なので自然と少ない眠りで
満たされる…というワケなんですね。
現代医学でも、高齢になってくると
必要な量は減っていくと言われる
睡眠時間。
お年寄りは朝が早い…なんて
ともすればネガティブな印象で
言われることが多いですが、
それはアーユルヴェーダ的には
生理的に正しいこと。
実は、心が純粋な質・サットヴァに
溢れてきたという
ある意味、正しい人生の進み方を
しているってことなんですよねー。
4.睡眠薬はボケる!?ポリファーマシーの問題と解決に向けて
だけど、ここで。
世間一般で言われている
必要な睡眠時間…例えば7時間。
それだけの時間を眠れずに
早朝に目が覚める=自分は睡眠不足!
と悩むお年寄りがいたとしましょう。
かかりつけのお医者さんで
「夜、眠れないんです」と言って
睡眠のための薬を出してもらう…。
さらに整形や精神科で
日中の痛みや不安を和らげるために
同じ系統の安定剤をもらって飲む…。
今、こうして、高齢者に出される
睡眠薬のポリファーマシー(多薬)が
社会的にも問題になっています。
正しく使えばとても便利な睡眠薬。
だけど、必要以上に飲み続けると
一部の薬は依存を起こしやすく
転倒や認知機能の低下を
招きやすいと報告されています。
そういうと
やっぱり「睡眠薬はボケる!?」と
焦ってしまいそうですが、
そう結論付けるのも早計もの。
そのリスクが言われているのは
1970年代から90年代にかけて開発され
現在、睡眠薬・安定剤として
幅広く使われている
ベンゾジアゼピン(BZD)受容体作動薬。
本日(2019.12.8)の朝日新聞でも
大きく取り上げられていましたね。
高齢者は控えるべきとされている
これらの薬…記事にもあるように
実際に多く使われているのは
65才以上の高齢者です。
眠れない時の救世主…睡眠薬。
だけど、その睡眠薬は
本当に必要なものでしょうか?
そこまでして眠る「意味」は何なのか
もう一度、自分自身に
問い直してみてはどうでしょうか?
もちろん、薬が必要な時もあります。
慢性的な睡眠不足は
認知症リスクを高めるという
報告もされています。
だけど、例えば、
昼間やることがなく昼寝をして
夜眠れないから睡眠薬‥なんて
使い方は間違っていますよね(;・∀・)
人より睡眠時間が少なくても
日中の活動・パフォーマンスに
影響がなければ、それがその人の
「適正睡眠時間」。
8時間眠るナポレオンや
明石家さんまさん…って
何か変でしょ?(;^_^A
自分の今の「適正睡眠」を知ることが
まずは大切なんだと思います。
5.多薬問題への新しい取り組み「睡眠薬ポリファーマシー外来」
医療費の高騰もあり
国をあげて取り組みつつある
高齢者のポリファーマシー(多薬)問題。
岡山大学病院では2019年9月から
睡眠薬整理のための専門外来、
通称「睡眠薬ポリファーマシー外来」が
開設されたそうです。
地域の医療機関から紹介を受けて週1回、
複数の睡眠薬を長い期間飲んでいる
患者さんを対象に、
医師、薬剤師、看護師らで構成される
精神科チームが一番良い治療法を検討。
薬の減量や中止、他の薬への変更などを
患者さんやかかりつけ医師に提案するシステム。
「精神科」となると
ハードルが高く感じる人もいるけど、
かかりつけのお医者さんからの紹介だと
受診もしやすそう。
なによりチームが
自分のために考えてくれている
ということが、
一番心の支えになりそうです。
そして個人的には
ポリファーマシー問題の解決には
「人のつながり」が大切だと
感じています。
睡眠薬に安定剤…
たくさんの薬があると安心する…というのは
孤独感や寂しさの裏返しなんじゃないかな。
自分という存在そのものを
受け入れてくれる「場」があれば
必要のない薬まで求める気持ちは
薄れてくるんじゃなかなー、って
思うんですけどね…どうかな。
まとめ
後期高齢者の医療費が
1割から2割に引き上げられるという
ニュースがありました。
今の日本の医療費は
本当にエラいことになっています( ̄▽ ̄;)
高額な医薬品の影響も大きいですが
「本当に必要かどうか分からない薬」の
「とりあえず処方」も
ポリファーマシー(多薬)問題では
避けては通れないところ。
本当はね、人のぬくもりがあれば、
無くてもいけるんじゃないか…って薬が
たくさんあると思うんです。
必要なのは「薬」というより
「安心感」なんじゃないかな。
そのしわ寄せが子どもたちの未来に
影を落とすと考えると、
とても寂しい気持ちになります。
社会全体が「健やかに生きる」ことができる
世の中になっていくと良いですね。
子どもや孫のために、
そして自分自身のために。
今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!