春に始まり、夏・秋を越えて、今迎える冬の季節。
はららかに雪の舞うなか、生命が密やかに呼吸するこの季節の過ごし方が、次の春の目覚め‥そして新しい一年に大きな光と影を落とす。
トムトムとピッタたちは、四つのシーズンの最後の秘密に手を伸ばす!
もくじ
寒さと乾燥がアイツを乱す…一年の中でも特に大切な冬のヴァータ・ケア!
ゆ~きやこんこ、あ~られ~やこんこ♪
ごきげんだね~、トムトム。
うん、ぼく、冬が好き!特にこんな風に雪の降る日はワクワクしちゃう。
さすが、「子どもは風の子」ね♡
かたや、アーユルヴェーダ界の風の子といえば…
・・・gほうえkjさjfsdんふぁそんkx@・・・
あー、乱れてるねぇ…( ̄▽ ̄;)言葉はすでに意味を失っている…。
hさ@えprmgdfさmきえぁ;あおzz?
ボクたち、ただでさえ猫だから、寒さは苦手だもんね。そこに冬の乾燥と寒気で、ヴァータのヤツが完全にやられちゃってる…。
ヴァータって繊細で、どの季節も大事にしなきゃいけない印象だったけど…冬は特に気をつけなといけないんだね。
そうそう。もともと持っている質が「乾性」と「冷性」だもの。冬の性質と見事にマッチングして、暴走しちゃうのね。
こういう時は「反対の質を加える」のがアーユルヴェーダの基本。だから「油性」と「温性」のオイルマッサージは、この季節、本当にオススメよ♪
うhをえyなlkdjほあっぽえlじねwqPla~♡♡♡
…な、なんか分からないけど、めっちゃ喜んでるみたいだね。。
冬‥生命が活動を抑える中、アイツは絶好調に!
寒くて渇いた冬はヴァータにとっては災難だけれど、体にとっては良いこともあるんだよ。トムトム、何だと思う?
???なんだろう?
実は消化力・アグニ(Agni)が一番強いのがこの季節なんだ。
冬は太陽の力が弱まり、月や風の「冷たい」質が強くなることで、生命エネルギー・オージャス(Ojas)が消耗されず、いつもより減らない。その結果、オージャスによって維持されるアグニは、一年で1番強くなるんだよ。
わぁ!ってことは、たくさん食べても大丈夫ってことだよね!
トムトムの「たくさん」がどれくらいなのか、ちょっと不安もあるけどね。
確かに、質・量ともにしっかりした食事を摂ることが大切なのが冬のこの季節。食事の質量が不足すると、身体構成要素・ダートゥ(Dhatu)の1番目・ラサが食べ物の替わりに消化されて、体が消耗しちゃうのね。その結果、更にヴァータが乱れる…と。
Rdあけんpかwqかpb:dlr」おいmえHhsl~っ!!!
だ、大丈夫大丈夫!そうならないためにも冬をどう過ごすか…冬のリトゥチャリヤ(Ritucharya)を見ていこう!!
リトゥチャリヤ(Ritucharya)~冬の過ごし方
①生活法
アーユルヴェーダ発祥の地・インドでは6つの季節があって、冬は初冬(ヘーマンタ)と厳冬(シシラ)に分かれる話は前にしたよね?
古典書では別々に書かれているんだけれど、生活の中で注意しなければいけない基本は一緒…ヴァータを乱さないことなんだ。
けqcびsp4-mVあd、し~Qt・・・(*TωT)
そうね、ヴァータのバランスを崩すような不規則な生活はダメ!絶対!!
年末年始は色々なイベントがあって、忙しい時期でもあるけれど…いつも以上に早寝早起きを心掛けてほしいわ。
(さすがはカパりん…言葉を超えて、心が通じ合ってる。。)
冬は日が暮れるのが早くて、日照時間が短い。「冬うつ」っていうけれど、そんなことも心身に悪影響を与えるんだよね。
眠りは心や体だけでなく、魂のエネルギーチャージにも繋がるんだ。あたたかいお風呂にゆっくり入って、リラックスしてからお布団に入ろう!
分かってると思うけど、夜更かしはやめて、少しでも早く寝ようね、トムトム。(ФωФ)
ギクッ!(クリスマスにもらったゲーム、やりこみ計画がバレてる!?)
そして、もうひとつ‥分かっていると思うけど、ずーっと座りっぱなしで画面を見るのもやめて、しっかり身体を動かしましょうね、トムトム。(ФωФ)
ギクギクッ!!(ぼ、ぼくの冬休みの雄大な計画が‥)
冬の食べ過ぎや運動不足は、カパりんの力の乱れに繋がって、春の不調の原因になってしまう。
春‥大変だったでしょ?またあの「ラッパー・カパりん」が見たい?
見たいような、見たくないような‥。。
積極的に体を動かして熱を作るのは、この時期とても良いことなの。ちなみに古典書でのオススメのスポーツはレスリング♡
まぁ、そこまでは求めないけど…コタツで縮こまっていないで、身体を動かす意識は持つようにしてね。
(なんだか、カパりんが相撲取りにも見えてきたけれど、怖くてとても言えない。。。)
②食事法
さて、次は気になる冬の食事法(アーハーラ)だね。
冬にオススメの味は、甘味・酸味・塩味…そして寒くて乾燥するので温かくて油分を含むものも大切なんだ。
さっきも話したけれど、この時期のアグニは一年の中で最強!!
だから比較的、重い質のものでも、この時期は問題なく消化できるよ。
良かったー♪クリスマスにお正月…この季節にあまり食べられないと楽しくないもんね。
でも、食べすぎには要注意!特に運動量が少ない人はね。
この時期に血液検査の数値が一気に悪くなる大人の人も多いもの。
甘味はこの季節に大切な味だけれど、摂りすぎは春の花粉症に悪い影響を与えるともいうわ。
fふか;bjrへあ9q@く。c:***…?
冬のオススメの食材かぁ…やっぱり旬の野菜は外せないよね。大根や人参、ごぼう…大根は目や鼻、のどの粘膜を保護してくれるともいうよ。ちなみに野菜も冬になると甘くなるんだ。
大根・人参・ごぼう…どれも冬の鍋やみそ汁に入っていると美味しいものだよね~。そういえば、冬に風邪をひいた時、おばあちゃんが自家製の大根飴をくれたっけ…。
「甘味」ってつい砂糖とかお菓子を想像するけれど、本当はこういうものから取り入れる方が良いんだろうなぁ。
そうね、トムトム。なるべく自然に近い形のもの…砂糖なら精製された白砂糖じゃなく、黒糖を選ぶといいわ。
黒糖には、ガスを出したり、排泄力を上げたり、血液をきれいにする効果があると言われているのよ。
同じオヤツを食べるなら、黒糖を溶かして、そこにゴマを加えて炒めたゴマ黒糖がオススメ!
ゴマには体力あげ、髪を黒くし、歯の状態を良くして、更には知性を高める効果があるとアーユルヴェーダでは言われているのよ♡
え?ホントに?頭も良くなるの!?
古典書では、ごま油についてこんな表現があるよ。
もっとも優秀なヴァータ鎮静、体力増進、皮膚に有益、記銘力と食欲の増進の作用がある。
薬剤添加や加工(加熱処理)をしたごま油は、すべての病気を鎮静することができる。
その昔、悪魔の王はごま油の使用により、老化と病気と疲労とは無縁で、戦いにも非常に強くなった。
出典:チャラカ・サンヒター(第27章286-288)
ま、魔王の強さの秘訣が「ごま油」だったなんて…なんかショックだ。。
③治療法
どの季節もスゴい治療法があったけど、冬はどっから責められるんだろう・・。
そうだね~。冬の基本は「油」…身体にひたすら「差し油」だね。特にこの季節、頭のオイルマッサージはオススメだよ。
なんか自転車とか機械にオイルを差すみたいだね。。
その表現はピッタリね、トムトム。ヴァータが乱れるってことは、体が乾燥やサビによって「きしむ」ってこと。ある種の加齢でもあるの。
年を取ると節々(関節)が痛くてつらい…ってよく聞くじゃない。あれは増悪したヴァータによる病気ってアーユルヴェーダでは考えられているの。
人生の3つの「時間」でも後半はヴァータの管轄だったでしょ?
加齢による疾患の多くは、ヴァータの乱れによるものだとされているわ。
それじゃあ、オイルマッサージって老化を防ぐ効果もあるってことか。
その通り!コレステロールや脂質って悪者のイメージだけど、実は体を支える凄く大切なものなんだ。体を作っているひとつひとつの細胞は、脂質二重膜である細胞膜で覆われている。良いアブラを体に補うことは若返りの基本だったりするんだよね。
えfH3ぃんq?B7;んわbふぉQpx2ぃあぃh…。
そうそう!アーユルヴェーダの医学では8つの診療科があるのよね。その中でも特徴的なのがラサーヤナと呼ばれる不老長寿に関する科目!これは現代の老年医学や抗加齢医学…いわゆるアンチエイジングにあたるわ。アーユルヴェーダの中にある若返りのための生活法・食事法に関する知識は、今、改めて注目を浴びているの。
へぇ…病院って病気になった時に治すところってイメージだけど、アーユルヴェーダでは違うんだね。
うん。自分から攻めていく健康法…それがアーユルヴェーダ!
人任せには決してしない。自分の健康は自分で守る…それもアーユルヴェーダ!!
オイルマッサージもそう。お金があれば毎日人にしてもらえるけれど、それは難しいよね。でも、その気になれば自分で毎日、時間を決めてやることができる。
選ばれた人だけではなく、望んだ人全てが恩恵を受けることができる間口の広さ・敷居の低さ…アーユルヴェーダの魅力はそこにもあるんじゃないかな?
あ!復活した!!
ほぼ終わりに近いけれどね~( ̄ω ̄;)
あと、家の台所でできる冬の「お手当」としてはターメリック・スパイスを使ったものがあるわ。
のどが痛い時は、ターメリックと塩を入れたぬるま湯でうがいを。咳が出る時は、ターメリックと乾燥生姜を入れたホットミルクを飲んでみるのもオススメよ♡
なんだろう…冬はターメリックとごま油があれば、何も怖くないような気がしてきた。
あはは、その2つがあれば凄く心強いね。
あ、でも、ヴァータにはとっても良いごま油だけど、ボク・ピッタとは相性が悪いんだ。ボクの力が乱れて過剰になっている時は、あまり摂りすぎないよう気をつけてね。
それじゃあ、最期の冬の過ごし方をまとめようか。
- オイルマッサージ
- 規則正しい生活を送る
- 身体を積極的に動かす
- 甘味・酸味・塩味を取り、苦味・辛味・渋味は控える
- 温かく油分の多いものを食べる
こうやって見ていると、一年のあいだに、世界って色々な変化が起きているねー。それに合わせて、僕たちがやることも色々変わっていくのって何だか面白いね。
そう。それが「自然法を守る」ってことで、健やかに生きる鍵なんだよ…トムトム。昔はね、深く考えなくても、自然と環境の変化に合わせて季節の生活も変わっていた。
昔の方が今より良い…とは言わない。でも、昔の人が多く持っていた、自分の中に起こる違和感に気付くセンサー…「何かが違うな」って繊細に反応できるセンスは、やっぱり失っちゃいけない…って思うんだ。
季節の生活法・リトゥチャリヤ(Ritucharya)…日々の暮らしの中、自分が生きている世界と呼吸を合わせることをを心がけることで、そのセンスは鍛えられるんじゃないかな…ボクはそう思うよ。
次回予告
全知全能の書「にゃーゆるヴェーダ」
そのカギを握る古代の智慧
アーユルヴェーダの一端に触れた
トムトムとドーシャーズ3。
そんなトムトムの前に再び現れた
謎の白猫・プルシャ様。
一回り大きくなったトムトムに
プルシャ様が語る「想い」とは…?
乞うご期待!