生命を維持し、繋いでいくために、身体の中で起きている神秘的なシステムを知ったトムトム。
持って生まれた自分の内側にあるその力を最大限活かすために必要な知恵…アーユルヴェーダ。
トムトムとピッタ・ヴァータ・カパりんは、現代の西洋医学とは異なる健康へのアプローチについての知識に手を伸ばすが…。
もくじ
アーユルヴェーダ的「からだ」の捉え方
うーん…。
どうしたの?トムトム。
なんかね、今までの話を聞いていると、僕が今まで考えていた「からだ」のイメージと違うんだよね。
どこが違うか、うまく言えないけど…「からだ」は、「僕」とは別の世界で生きている…っていうか。
なんとなく言いたいことは分かるわ…。自分の体なのに、自分の手元から離れて、別のところで頑張っている感じがするのよね。
そうそう。例えば、僕が学校に行って友達と遊んだり、勉強したり、大好きなゲームをクリアしようと躍起になっていたとして…その間も、僕の体は僕のために僕のパーツを作ってくれている…。そうやって頑張って作ってもらった体を使って、僕は僕のやりたいことをやっているんだよねー。
良いところに気が付いたね!
トムトムの言う通り、体はね、持ち主の望みを叶えるために、毎日…瞬間瞬間一生懸命働いているんだ。
前にプルシャ様も話していたよね。
この世界は気の遠くなるような確率を超えて手に入れた「入場券(命・身体)」を使って遊ぶ「遊園地」。人生の中で起きる様々なアトラクションを自由に楽しむために、僕たちは生まれてきたって。
体はそのために神さまからお借りしたレンタカーみたいなものなんだよ。
残念ながら車種は選べないけどね。でも、この世界で果たしたい目的のために、その魂にとって最適な車(肉体)や環境が用意される…とも言われているわ。
アーユルヴェーダ的「こころ」と「魂」の捉え方
じゃあ、今こうして、色々考えている僕は「魂」ってことか…。
実はそれは少し違うんだ。トムトムがトムトムとして感じたり考えたりしているソレは、正確には「心」。泣いたり笑ったり、五感を通して感じる外の世界の刺激によって揺れ動く思考のことなんだ。
???こんがらかってきちゃったよ。。
じゃあ、「魂」って何を指すんだろう?
そうだね…はっきりと断定するのは難しいけれど、前に話した純粋意識・プルシャ様から小分けされたブッディ(理知)じゃないかなー。宇宙の自然知性と繋がって、生命を正しい方向に導いてくれる、清らかで無限の可能性を持った存在…。
この「体」を神様からのレンタカーだとすると、思考して運転するのが「心」、そして目的地を教えてくれるのが「魂」。
魂…つまり、みんなの内側にある正しい気付きの光・ブッディに沿って生きることができると、この三位一体が上手く機能して進む…そして「本当の健康」が手に入り、幸せな人生が送れるってワケ。
アーユルヴェーダでは心や魂のバランスを保つことで、「完全な健康」を手に入れられるとされているんだ。
だけどね、それがなかなか難しい…それを邪魔するのが「心の暴走」なんだ。
こ…心の暴走!?
※この解釈は「カタ・ウパニシャッド」の「馬車の例え」を参考にしていますが、その中では御者が理性(ブッディ)、馬が感覚器官(インドリヤ)、手綱が意識(マナス)、そして馬車の中に乗っているのが真我(アートマ)とされています。マナス・ブッディ・プルシャなどの解釈は本や宗派によって様々です。ここでの解釈は幾つかの文献を読んだ筆者独自の解釈とご理解ください。
健康を蝕み、病気を生み出す…「心の暴走」の恐怖
この世界は色々な体験ができる楽しいところだけど、同時に自分に必要じゃない情報もたくさん入ってくる。「心」を上手くコントロールできないと、その情報に踊らされて、自分の進みたい方向を見失ってしまうんだ…。
インドでは心を指す「マナス」は猿に例えらることが多いのよ。
手に入れた果物をかじりながらも、次の果物に目が奪われている…挙句のはてに、最初の果物を全部食べないまま次のに手を出す。そういう人、現実にもいるわよねー(*’ω’*)
ゴージャスな食事、有名ブランドの装飾品、きらびやかな生活…持っていること、体験することが「良いこと」だと、憧れを持って追い求めることもあけれど…でも、それって本当に必要なことかしら?もしかしたら外の情報に洗脳されていないかしら?
…ちょっと分かるかも。この前、誕生日プレゼントにリクエストして、あるゲームソフトを買ってもらったんだ。みんなが持っていて凄く欲しかったんだけど‥実際にやってみたら僕には全然面白くなかったんだよね。。
あるよねー、そういうこと。そういう失敗も、自分を知るために大切なことだよ。
だけどね、自分にとって「本当に必要なもの」は何なのか…周りに踊らされずに、それを見極める力を身につけて欲しいな。
誰もが皆、進み続けた先に自分だけのスペシャルな宝物を持っているんだ。それなのに、目先の100円玉に気を取られて、宝物にたどり着く前にガソリンが切れたらもったいないよね。
そんなことがたくさん起きているのが今の世の中なんだ。。
物質的には豊かになっているけれど、たくさんの人の心がさまよっている。魂の声は届かず、車がボロボロになっているのも気付かないまま、暗い森の中で迷子になって途方に暮れているいる。
そんなのって悲しいよね…。
健康と幸福のために「魂(純粋意識・プルシャ)」に触れる時間を…
じゃあ、どうしたら「心の暴走」を食い止めて、魂が望む方向に、進むことは出来るんだろう?
そのカギを握るのが、このワシ…純粋意識・プルシャじゃ。。
わっ!プーちゃん!!久しぶり!?
…お主が「プーちゃん」と呼ぶこのワシは、完全で普遍的な知識を有しておる。そのワシと繋がることで、汝は自らの進むべき道を感じることができるのじゃ。
繋がる…たって、なかなか出てこないじゃん。携帯も繋がらないし。。
そのために必要なのが「心の動きを止める」ことなんだ。具体的にはヨガや瞑想だね。
心を鎮めるっていうのは凄く大切なことなんだ。完全な静寂の中で「自然知性と一体となった魂」を感じるとき、「本当の自分」と出会うことが出来る。
それこそがヨーガ(YOGA・統一)!!
ヨガって身体の健康のイメージだけど、本当は自らの心の動きを鎮め、魂・純粋意識と繋がり一つになることが一番の目的なんだよ。
ラジオの周波数を合わすイメージかな?合ってない時は雑音が凄いけれど、ピタッと合うとクリアな音が聞こえるでしょ?
そんな風に、純粋意識であるプルシャ様と繋がった魂は、いつも「こっちに進もう!」って発信しているんだけど、バタバタした心ではそれをキャッチすることが出来ない。
普段から、その音をキャッチしようと心がけること…心のノイズを消して耳を澄ますこと…それが、健やかで幸せな人生を送るのにとても大切なことなのよ♡
ぼ…僕は多分、すぐ周りに振り回されて流されてしまう気がする。。
それを認めることも大切なことじゃよ。
トムトムだけではない…心は皆、五感を通じた刺激によって、すぐに道を外れてしまう。
それに気付かず、そのまま進んでしまうことが一番危ういことなんじゃ。
魂が、現在地と自分だけの宝の地図を見直す時間…そのために行うべきこと…瞑想やヨーガの重要性が、アーユルヴェーダでは説かれておる。
自分の心の波を鎮めて、本当の自分と対峙する…アーユルヴェーダは、人の内側にある超微細な存在と連絡を取るための技法でもあるのじゃよ。
うぅ…そうやって自分と向き合う時間を作っていたら、僕もちゃんと自分の宝物にたどり着けるかな…?
大丈夫、きっとできるよ!今度はそのための方法について、色々と見ていこう!
次回予告
アーユルヴェーダが目指す完全な健康‥それは時間厳守から!?
心と体と魂‥この3つが
完全に一体となったとき、
その「生命」は無限の力と
完全な健康を手に入れる!
そのために必要なスキルを磨くため
ピッタ・ヴァータ・カパりんの
ドーシャーズ3とトムトムは
更なる歩みを進めていく…。
乞うご期待!!